(2007/1/14)
自分に費やす。
トリオ”秀景満”のセカンドアルバムを
レコーディングする日がもう間近となりました。
昨日、今日は自分のドラムセットを持ち込んで
スタジオにじーっとこもってます。
自分のドラムを前にして、
一人っきりで「坦々」と、いや「黙々」と過ごす時間が
私はとても好きです。
ドラムのヘッドやパーツの交換をしては
どんな音に変わるかなと期待に胸をふくらませて叩く。
さらに”自分色に近づける”ために
「あーでもない、こーでもない」と調整(チューニング)しては叩く。
その楽器とひたすら”対話”しながら微調整を続ける。
黙々と叩いているうちに、
自分のカラダが、その楽器での歌い方を発見しては覚えていく。
そういう長い時間を経て、やがて楽器は「相棒」となる。
こういう楽器への想いや練習については
以前にも書いたことがありますね。
■ミュージシャンを恋人にしない方がいい理由(2001/8/8)
■秋色に包まれ、カラダと対話する。(2005/11/8)
私は、こうやって
スタジオにこもって黙々とドラムを叩く
たった一人っきりの時間がとてもとても好きです。
不安でたまらない時、苦しくてつらい時、
自信の喪失感、そして焦燥感にかられる時、
ひたすら自分と自分のカラダに向き合い、
そして”無”になっていける時間が救いになります。
費やした時間だけ、何かを発見することができます。
どんな些細なことでも、それを上手く拾って育てることで
自分だけにしか分からない”宝物”になります。
そして、”集中した時間”に比例して、
それは自信や確信になっていきます。
私は音楽的にも平凡な才能しかないのに、
こうやって”半歩進んだ自分”を好きになることで
また明日から音楽を続けていけるんだと思っています。
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