ドラマーで作曲家、平井景 Official Website

『Art Of Solo Drumming』/ 平井景

2011年10月28日発売
Bright Sun's Record (BRSR-CD002)


大自然のアンビエント・ミュージック、ここに誕生!

『Art Of Solo Drumming』/ 平井景

日本人「平井景」による、世界的にも稀な“ドラムだけのアルバム”
自然な残響が、なんと心地よいこと。音の隙間から、風景が見える。
壮大なスケールで、ストーリーを描く、今までにないドラムソロの空間芸術。

CD「SORA」やDVD「平井景プレミアム」も手掛けた、日本のトップ・レコーディング・エンジニア赤川新一との共同プロデュース。

巨大な木造空間の、自然な残響を利用することで、リバーブなどのイフェクト処理は一切無し。 しかも、平井景の繊細かつダイナミックなドラミングを、なんとマイク3本だけで狙う。

演奏者とエンジニアを、本質的なセンスと技術が問われる状況下に置くことで、 驚異的な高音質、高密度のサウンドを得ることができました。 ぜひ、大音量で聴いてみてください。

“グリーティング・カード”のイメージで、シンプルなパッケージを採用しました。


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ソロアーティスト

  • 平井景:Drums

Producer : 平井景 & 赤川新一
Co-Producer : 島田奈央子
Recording Engineer : 赤川新一
Package Designer : 原惇子
Recorded at STRIP Garden (Japan) on December 4th, 2010


収録曲

  1. Planet
  2. Woods
  3. Heavy Weather ♪試聴(MP3)
  4. River
  5. Five Views

「Five Views」のイメージビデオ “ドラムが映像音楽になる”

ラストを飾るこの曲は、実はこの映像を見ながらドラム演奏しています。


共同プロデューサー&レコーディングエンジニア
赤川新一氏、プロフィール

赤川新一(Akagawa Shin-ichi)
1961年7月17日生まれ
エンジニアプロデューサー

新潟県出身。在郷の大家族に育ち、幼い頃から音楽とオーディオに親しむ。 12人もの叔父・叔母の所有するレコード、楽器、オーディオ装置を小学生時代から秘密裏に操作し、ビートルズなどを聴きながら育つ。 中学時代にはミキサーになる事を決意し、文化祭ライブのPAなどを通して修行を始める。 高校時代は「ライブをやりたい」がために生徒会に参加。 数々の校内ライブを企画・制作し、機材調達に動き、PAミキサーを楽しんでいた。

音響技術専門学院卒業後、日本最先端の設備を誇る「音響ハウス」に入社。 アナログ一発録音から、デジタル48chまでをくまなく経験し、6年後にフリーとなる。
1993年より、業界の流れに先駆けて、コンピューターによるレコーディングを開始。 数年後にDigidesign Protools Systemを導入。フリーランスエンジニアとして世界中を飛び回る。
2011年、studio mimizukuを設立。世界標準となったコンピュータベースのレコーディング方法の欠点を全く感じさせない音を仕上げるべく、日々邁進している。


赤川新一氏によるライナーノート

「ドラムソロを録音しない?」と平井さんに声を掛けたのは何故だったんだろう?

2010年の秋、拠点としていたSTRIP Garden STUDIOの音を多くの人に聴いてみてほしくて、 何人かのミュージシャンに、「ソロを録音してみない?」と声を掛けていた。 しかし、「ソロ」というと皆かまえてしまうのか、一向にレコーディングが実現しない。

そんな中、唯一「良いですねー、いつにしますか?」という具体的な応答が得られ、そのままレコーディングに至ったのがドラマー・作曲家の平井さんだ。

何故そんなにスムーズに話が進んだのか?

後で聞いた話だが、実は僕がソロレコーディングを持ちかける1年ほど前から、実際にドラムソロのライブを何回かやっていた(!)のだという。 調布GINZのマスターからの提案で始まったライブが数回、そうこうしているうちに、僕がドラムソロのレコーディングを持ちかけたという、何とも不思議なシンクロニシティである。

そんなわけで、とても気楽に、そして「当たり前のように」録音が始まった。スタジオの音色を聴いてもらうのだから、当然のように最も特徴的な響きを持つメインルームで録音する。 厚さ35mmの桧の床、高さ6mまではレンガを積み、その上3mは米松の羽目板で仕上げてあるメインルームは、残響時間が3秒前後のとても良く響く部屋である。 その部屋にドラムをセッティングし、B&K4003x2(Top)と47fet(kick)のみで録音する。 とても良く響く部屋なのだから、通常ならマイクを近づけて残響の少ない音を録ろうとするような気もするが、部屋の特徴を生かす方向で考えていたのだと思う。

そんな流れで、とても不思議なレコーディングが始まった。

不思議というのは「録音された音」の事で、迫力はあるのだがうるさくない。 低音は充分なのだが膨らまない。音色は暖かいのだが早い。響きはたっぷりしているのだが遠くない。相反していると思われる要素が、不思議と融和している。

マイクセッティングがなんとか分かる唯一の写真を掲載する。こういったセッティングでドラムを録音する事は(少なくとも僕は)無い。 このセッティングで、上記のような音が録れたのは、考えてみると当然のような気もしている。 その考えの中身は、僕のノウハウとして、これからのミキサー人生に役立っていくのだ。 何の気無しに始めた事から重大な因果関係を得られるのは、稀ではあるが確実に起きる現象で、その事に気がつけば発見となる。

このCDを買ってくれた皆さんには、是非とも大音量で聞いて欲しい。音量を上げてもうるさくないと思うし、ヘッドホンも格別だ。 もちろん、こういう音楽が成立しうるのは、平井さん独自の構成力、ドラマーとしてのウデの良さ、チューニングの良さが不可欠であった事は言うまでもない。 無意識なようで、人の行動には必ず理由や裏付けが存在するのだ。

エンジニア・プロデューサー 赤川新一