[site-K] 平井景 オフィシャルウェブサイト [site-K]トップページへ
トップページ プロフィール 音楽活動 ディスコグラフィ スケジュール エッセイ・オピニオン お気に入り 平井景ドラム教室
エッセイ・オピニオン
エッセイ・オピニオンのトップに戻る

(2006/04/18)

今のライブ事情って、どうなん??

今回トップページにて、僭越(せんえつ)ながら、「ライブに関する質問」というアンケートを取らせていただき、とても大きな反響がありました。

お客さんが普段からライブに対していろ〜んな想いをお持ちであることがとても伝わってきます。

「我々ライブをやるミュージシャン」
「ライブハウス」
「リスナー、お客さん」

この三者は、『生音』『生演奏』『音魂』を大事にするがゆえ、ライブ会場で出会ったわけです。

もっともっと意見交換があっていいと思うんです。

私は自分のバンドでは、自主的にアンケートを書いてもらっています。とても貴重な意見、情報が得られるからです。ライブハウスでもアンケートを配っているところはありますよね。

私は深く受け止め、大事に考えていきたいと思います。

そして、これに賛同してくれる熱心なライブハウスさんも名乗り出ていただいてます。これから少しずつでも、じっくりと意見交換していくつもりです。

我々にとってのいい演奏環境、お客さんにとって快適な時間と空間を、三者が一緒になって創っていけたら最高です。

今回いただけたご意見を大きくまとめてみました。

質問【1】
質問【2】
「開演時間について」
一般的に、よく設定されてる開演時間って、どうなんでしょうか。

「終演時間について」
ライブって、何時頃に終わると嬉しいですか。
◆「7時半前後にスタート」して、「10時半くらいに終わる」(休憩やアンコール含む)というのが、大半を占める回答でした。

◆以下が多くの理由です。

「終電が気になると、演奏中にそわそわ落ち着かなくなる。」
「終演後の余韻やおしゃべりを楽しみたい。」

◆「日曜日は、もっと早く始めて早く終わる」のを
ご希望される方も多かったです。

>>>景's コメント
これはライブハウスによっては行っております。真昼間に始まるライブも、どこかで実現したいとは思ってます。ただ、ある意味、賭けでもあります。その時は大集合してくださいね!


◆「スタートの予定時間を大きく過ぎるのは、落ち着かない、イライラする」というご意見も。ごもっともです。

>>>景's コメント
スタート時間が遅れることに関しては、ちゃんと時間通りにお越しくださってるお客さんに対してとても失礼なことだと、重々招致しております。今後、もっと改善していきたいと思います。

ただ、やむを得ないことも多々あります。

→スタートの合図は、ほとんどお店側から出ます。注文された料理を一通り出してから開演OKが出ます。混雑時は我々も待たされることがあります。

→開場前のリハーサルやサウンドチェックなどに、納得いくまで時間をかけてしまう場合があります。

そうなると、メンバーが食事をしたり、着替えたり、最終の打ち合わせをしたりする時間が少なくなり、とても慌しくなります。

神経を落ち着かせて集中する時間、メンバー間で和んだりする時間を無くして無理矢理にでもジャストに開演することはできるかもしれませんが、演奏内容が犠牲になるようではいけません。

このあたりのバランスが難しいところなんです。

でも、気をつけたいと思います。
質問【3】 「料金について」
チャージ料金って、高いと感じられますか。
ドリンクや料理の値段はいかがですか。
◆「ライブの内容に満足すれば、高いとは感じない。」
「チャージ5000円を超えると高いと感じる。」
「高くても好きなアーティストなら行ってしまうのがファン心理」
という意見が多数。

◆「料理も美味しければ、多少高めでも納得できる。」などのように、安いに越したことはないが、値段より質を求める意見が多数。

>>>景's コメント
ただ、これはファン層により意見も違ってくる気がします。料理は無くてもいいから、とにかく安くライブを見たいという学生さんもいるはずですから。
質問【4】 「飲食のシステム等について」
ライブ中のドリンクや料理って、どうあってほしいですか。
お店の料金システムに対する要望も多く寄せられました。

◆「入店すると、ミュージックチャージがいくらかかるのかなど、料金システムをはっきり説明してくれると親切」というご意見。

◆「注文システムをHPや店頭にはっきり明示してほしい。」

>>>景's コメント
お店の料金システムは、様々です。

入場料金にドリンク代が含まれてる場合もありますが、チャージ料金に料理などオーダーした代金が加算される場合がかなり多いと思います。その他に、テーブルチャージが加算されるお店もあります。

料理などのオーダーはしなくてもいい店もあるし、ドリンクやフードを必ず一品は注文しないといけない店もあります。

確かにこれは、お店側がお客様にちゃんと説明するべきものだと思います。

そしてホームページ等では、お店の様子やシステムなどを、どんどんアピールしていただきたいですね。

「ライブに行ってみたいけど、とっつきにくくて行けない」っていう人はかなりおられるようです。

そういう方々にも優しいライブハウスが増えることを願います。


◆「ドリンクはなるべく早く持ってきてほしい。」

>>>景's コメント
これはライブハウスでなくても、、、ですね。


◆「ドリンクは演奏中でもさりげなくオーダーできたら嬉しい」

>>>景's コメント
店員の気配りにかかってますね。


---食事が難しいところです---

◆「演奏中に食べることはない」方が大半でした。

理由:「ミュージシャンに失礼」
    「演奏に集中できない」

だから「開演前」か「休憩中」に食事はとりたい・・・・・という結論。

>>>景's コメント
お店が、全ての注文を一度にサービスできない事情があると思います。これができるのはディナーショーでしょー。

でも、「なるべく休憩に入ったら持って来て」という事前オーダーが許されるといいですね。

「これはすぐに出せる料理!」「およそ何分で出来ます!」ってのがメニューに明示されてることも有効ですね。


◆「ライブ中(演奏中)は、食べ物のニオイとか食器の音は、勘弁して欲しい」

◆「演奏中に、ドリンクや食事を出しに店員さんがウロウロするのはやめてほしい。せめて、曲が終わるタイミングまで待つべき。 」

◆金額的な面でも、「庶民的なメニューがあっていい」というご意見も大事です。

>>>景's コメント
皆さんの「一音たりとも聞き逃したくない」っていう姿勢に身が引き締まる思いです。

ただこのあたりに関しては、そのお店が音楽をどういう位置づけにしているかによってくると思います。

つまり出演者を「お客さんに聴かせたいアーティスト」として考えるお店か、生演奏は「食事のBGM」と捉えるお店なのか。

いずれにせよ、お店側からすると、出来た料理は美味しいうちに早く出したいだろうし、少しでもたくさんのオーダーを取りたい。

オーダーが少ないと結局、チャージ料金(入場料)が高くなるんです。トータルで黒字にならないと経営できませんから。

とはいえ、ちょっとしたスタッフの気遣いや気配りで、お客さんの満足度も大きく変わるのだと思います。大事なことです。
質問【5】 「好きなお店、嫌いなお店」
好きなライブハウス、嫌いなライブハウスって、どこですか。
好きなライブハウスも苦手なライブハウスもたくさん名前が挙がりましたが、ここでは伏せておき、その理由だけを記します。

【「好きなお店」のその理由】

◆接客が良い。

◆音が良い。
「ライブ中の空調の音にまで、気を使っている所は素晴らしい」

◆食事が美味しい

◆席が割り振られてるのが嬉しい
「予約時に席が決まっていると、仕事後でも開演前に着けばOKだから安心」
「何気に席の希望(ドラムがよく見える席とか)をかなえてくれると嬉しい」

◆予約システムが明確なのが良い

◆店の雰囲気が良い

◆チャージが安くて良い

◆ステージ全体が見やすくて良い



【「好きじゃないお店」のその理由】

◆予約・前売システムがない。並んだ順ってのが辛い

◆食べるものがないのが辛い
「仕事帰りにかけつけて、空腹なまま夜を過ごすのは辛い」

◆接客がよくないのが辛い
「並んでいるお客への応対が悪い。会計処理等で待たせても当たり前。」
「オーダーの取り方が悪い。頼んだことができない。間違っても謝らない。」

◆駅から遠いのが辛い

◆ステージが見えにくい席があるのが辛い

◆トイレが汚いと辛い

◆タバコの煙が辛い

◆椅子の高さや硬さが辛い

◆隣の人との距離が近すぎて辛い

◆座ってステージを見る姿勢(角度)が辛い
「ずっと横向きのまま見ないといけない座席は辛い」

◆チャージや料理が高くて辛い
◆ワンドリンク+ワンフードは必ず注文しないといけないのは辛い
「食べたくない時があるから。」

>>>景's コメント
確かに私もお客さんの立場だと、チャージや料理が高く感じる場合があります。

逆に提供側に立った意見もあります。

お店はトータルで黒字でないと経営できないのです。

チャージだけでなく料理などのオーダーも含めて、全ての収益から、ミュージシャンにギャラを払い、スタッフに給料を払い、さまざまな経費を差し引いて、なお黒字にしていくのは本当に大変なことです。

家賃などは何十万円、場所によっては三桁にのぼるんです!WoW!

ぶっちゃけて言いますと、チャージやお料理がちょっとお高め?って感じるお店の場合、場所がリッチ、店内がリッチ、そしてミュージシャンへのギャラがリッチなことが多いです。
質問【6】 「出演会場について」
私のドラムや音楽を聴く場合、どこの会場がいいですか。まだ出演したことのない会場でも、オススメがありましたら教えてください。
これにも、たくさんの会場の名前が挙がりましたが、ここでは伏せておきます。普段よく出ている会場名を見ると、やってて良かったんだとホッとしますし、新しい情報もいただきました。今後も、いろんな会場の情報をお待ちしております!!
質問【7】 「演奏時間について」
自分達主宰のライブ(”秀景満”や”K.Jag”)では、1ステージが一時間以上になり、2部制+アンコール+休憩で3時間半に及ぶこともあります。

これって、どう感じられますか。
◆「好きなバンドなので、演奏時間は、終電にさえ間に合えば、長いにこしたことはない」
といった意見に集約できそうです。

>>>景's コメント
「終電の時間があるので、ライブの途中で退席するのはとても辛い。」という訴え(?)が多数あり、これには我々出演者の配慮が必要だと思います。
質問【8】 「お客様のマナー」
お客様同士にも、マナーが必要かと思います。
ライブを観る時に守ってほしいマナーって、どういったものでしょう。
◆喫煙者の方!タバコは相当、注意して吸った方が良さそうです。

◆カメラのフラッシュ、シャッター音は、他のお客さんだけでなく出演者の集中をも妨害します。さらに携帯カメラの画面は明るくて、後にいる人は目が痛いです。

◆私語やノイズも、音楽に集中してる人がいるので、気をつけたいところです。音楽を聴かずに関係ない話をしているのはマナー違反かもしれません。

>>>景's コメント
ただ、既述のようにお店がBGMと捉えてる場合は仕方ないかもしれません。そして個人的には、ワイワイ賑やかな飲み屋で楽しい音楽をやるのも嫌いじゃないです。いずれにせよ、皆さんが思わず黙って聞き入ってしまうほどの内容を我々は目指したいと思います。
質問【9】 「その他のご要望」
その他、ライブ会場や我々ミュージシャンに対するご要望がありましたら、お願い致します。
「そこ近辺の終電時間とか書いてあったら、親切です」

「終演時間が何時ごろか事前に分かると安心。特に、初めて参戦のライブの場合。」

「ライブって初めての人には、とても入りにくい所です。お店の中の様子がわかりにくく、それに、一体いくらかかるのか、、、など不安になる。」

「音響、お食事とお店のスタッフさんの暖かさ、これがポイントです。
特にお店の方に親切にされると居心地が良くなります。」

「私にとっての良いライブとは、”好きな音楽とミュージシャン””落ち着ける空間””おいしい飲み物と食べ物”、これらの全てあってこそ。」
  では、私から一部のライブハウスさんへ・・・
出演希望者にチケットのノルマを課すシステムがあります。つまりどんな集客状況でも、お店は確実に収入を見込める制度です。

私はプロ活動に入る前から、このシステムで出演することは避けてきました。出演ミュージシャンだけに集客の負担を強いるのは、どうかと思うからです。

我々は演奏内容に全力をかけます。だからお店も最大の営業・集客の努力をしてほしいんです。

趣味の為のレンタル・スペースをうたっている会場を除き、誰でもお金さえ出せばライブができるシステムは、出演バンドの音楽レベルの低下を招き、ひいては一般のお客さんのライブ離れを助長していると実感しています。もっと厳しい門であってほしいです。

自信持ってお客さんに勧められないバンドを、お店はブッキングしてはいけないと思います。

そして、出演スケジュール表がその店の表現!主張!であるべきです。それがお店の個性となり、それに惹かれてお客さんが集まるものだと思うのです。

だから逆に、「このバンドじゃお客さんが集まらない」という理由でブッキングを断るのはアリだと思います。と言いながらも、出演する側としてはドキドキしております。。。汗

おっと!

私はこのホームページ内で初めて批判的な意見を書いてしまいました。もちろん反論もあると思います。勉強不足なところはご指摘ください。


とはいえ、私と関わりのあるほとんどのライブハウスは、我々を暖かく迎えてくれ、一緒にいい仕事をしようという空気があります。だからこそ再び出演させてもらいたいと気持ちになるのです。

我々はお店に対して「出演させていただき、ありがとう!」
お店は出演者に「出演してくれて、ありがとう!」
お互いがこんな気持ちだったらサイコーです。

そして、我々はお客さんに対して「お越しくださって、ありがとう!」であり、お客さんからも「いい音楽をありがとう!」って言ってもらえたらサイコーです。

今回のアンケート結果は、私のような微力な一ミュージシャンの力ですぐにどうこう反映できるものではありませんが、ほんの少しでも、ライブシーンが前進する助けになればとの想いでいます。

前向きに意見を取り入れて、より快適な空間を目指すライブハウスは全国にたくさんあると信じています。

また、より幅広い層の方にライブのことをもっともっと知ってもらいたい気持ちもあります。

そして何より、たくさんのご意見を拝読し、一番勉強になったのは私自身です。今まで、演奏内容などに関するアンケートしか読んでこなかったんですから。

もちろん、一ミュージシャンなのだから、音楽のことだけ考えていればいいのかもしれません。多くのお店のスタッフさん達も、必死でライブのことを考えておられるのだから、余計なお世話かもしれません。

でも、より外に開かれた「快適な音空間」を目指すことは、音楽を提供する人間の責任でもあると感じています。

「ミュージシャン」「ライブハウス」「リスナー」で意見交換して、私は皆でいい音楽環境を創っていきたいんです。


今回はたくさんの貴重なご意見を本当にありがとうございました。


site-k@kayhirai.com(平井宛)

←前のエッセイ↑エッセイトップ次のエッセイ→

▲ページトップへ
トップページ プロフィール 音楽活動 ディスコグラフィ スケジュール エッセイ・オピニオン お気に入り 平井景ドラム教室
Copyright Kay Hirai and Bright Sun's Record all rights reserved.