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(2003/05/26)

小笠原日記 -その5-

第四日目

今日の午後には、この島ともお別れだ。

宿「パパス」のオーナーさんのご好意で、朝から船を出していただいた。

3時間ほど島の周りを回遊したが、
残念ながらお目当てのイルカやクジラに出会うことはできなかった。

しかし、島の周囲を海側から案内して
いただき、 父島の美しさを改めて実感。。。



「海中公園」にも立ち寄った。
公園といっても波の静かな入り江に船が停まる為のブイがあるだけ。
島周辺で海中の景観が素晴らしい海域を
こう呼んで保護しているらしい。

船の上から下を覗くと海底が見えるので
「この辺りの水深は2m位ですか?」
と尋ねると
「7〜8mはあるよ」というお返事。

なんと澄み切った海!!

海上で船のエンジンを切り、
そこからドボンと海中へ。

「うわぁ!ここは水族館の水槽の中??」
と 発想の乏しい私はこう叫びそうになった。

大小さまざまなの原色系の魚たちの群れ。
ビスケットをばら撒くと、
さらに集まる熱帯魚。

ダイビングにはまる人の気持ちを察することができる
別世界の体験だった。

今度来るときは、ちゃんとしたダイビングの格好で
ゆっくり時間をかけて潜ろうと決めた。

短かった島滞在での最後の食事は、
やはり「チャーリーブラウン」のランチ。

お皿にご飯、その上に島の野菜、採れたての魚を盛り、
エスニック風のドレッシングがかかっている、
ちらし寿司のような丼のようなランチが
また生ビールに合う!(って、また飲んでるんかい!!)

「二見港」まで歩いて向かう。

来た時と同じ「おがさわら丸」が待っている。
我々の滞在中もずっとここに停泊していたのだ。
この便を逃すと、帰れるのは一週間後に
なってしまう。

船着場にはいろんな人が見送りに来てくれている。

イベントでお世話になった方々、
「チャーリーブラウン」や「茶里亭」で美味しい食事を楽しませてくれた
皆さん、 お世話になったペンション「パパス」スタッフの皆さん。。。。
島育ちの若者も「昨日の演奏には感動しました」とメンバーに
声をかけてくれる。

別れを惜しみながらも乗船。
みんなで船のデッキに出て、手を振り続ける。

いよいよ出港!

あぁ〜、だんだん港が離れていく。。。。。。

突然!

左手から、5〜6隻のガイド船や
クルーザーが一斉に追いかけて
来る!!

船上にはお世話になった人達も。

あっ!宿「パパス」のクルーザーもあるぞ。
船着場にいなかった人達も乗ってるではないか。
運転している船長は、魚をさばいて 晩ご飯を振舞ってくれた料理長さん?

島を離れる人達をこんな盛大な儀式で見送るなんて、、、、
我々、も感動しながら一生懸命手を振り続ける。

15分は経っただろうか。
しばらく並走してくれた船は
エンジンを止めた。

ここで本当にお別れか。。。

「パパス」クルーザーの船長さんも
最上段に立ち上がり手を振る。

とそのとき、
「また来いよー!!」の大声と共に 海へ飛び込む!!
その船長さんに続き、何人もの人が次々にダイブ!!

今度は水面から手を振ってくれる。

メンバーのテルミちゃんなんか、突然おそわれるこの感動に
涙をポロポロ。。

私を含め、他のみんなも興奮してる。
「来て良かったぁ〜」
見えなくなるまで、手を振り続けたのでした。

夕方まで私は、ボーっとデッキで海を眺めた。
再び、360度海と空だけの世界

島に思いを巡らせながら、心地よい潮風に吹かれながらの
タバコとビールがまた上手いっ!(って、また飲んでるんかい!!)

夕方からは船の揺れと滞在の疲れで、
何度か起きて食事はしたものの
合計16時間は寝たかな。


第五日目

ずっと寝ていたので、帰りの時間は行きよりも早く過ぎたような気がした。

午後をまわると、いよいよ東京湾に近づく。
陸地や行き交う船も見え始める。

進むにつれ、海が生臭いぞ。色も濁った緑色だ。

とうとう東京に着いてしまうのか。。。
工場や港のコンテナのほか、 テレビ局のビルなど近代的な建物が
沢山建っているのが見える。

船から見る東京はやはり忙しそうだ。

「また明日から頑張って働くか」と
やけに現実を実感する私
ありました。。。。






そうそう。そう言えば最後になりますが。

帰りの船で記念にと、
とても美しい小笠原の写真集を買い求めた。

「記憶の島・小笠原」 カメラマンは友永成太さん。

そこで見た資料に友永さんの写真が。

あれっ?この人見たことあるぞ?

野外ステージでのリハーサルに立ち会っていた関係者の中に、、、
そして打ち上げにも!

泊まっていたペンションの近くでも、
「昨日はいいドラムを聞かせてもらったよ!
写真も撮ったから送るね!」と声をかけられた。

島を離れる時も、船着場まで見送りに来てくれた人達の中に
確かにおられたその人こそ、写真家の友永さんだったのだ。

知らなかったなぁ。。。。
言ってくださいよ。
ただの近所のおじさんかと思うではないですか。
いや、これは失礼。

この写真集、大事にします!!



そんなこんなで、短い父島滞在での 長ーい小笠原日記は
これにて終了であります。

改めまして、
お世話になった島の関係者の皆さんに感謝!
素晴らしい笑顔で迎えてくれた島の人達に感謝!
今回の仕事の全てをコーディネートしていただいた
事務所「アスー」の社長さん、マネージャーのカネコさんに感謝!
バンドのメンバー達と司会のクミちゃんに感謝!
特に今回のツアーを誘ってくれたリーダー原田さんに感謝!
ほんと、皆さんに心から感謝いたします!!

しかし、最後までこの日記、
ちゃんと読む人なんか、いるんかな??

最後まで読んでいただいたファンの皆さんに、感謝!!

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