『Free Bird』/ “信州ジャズ”

2019年5月22日発売
Bright Sun's Record (BRSR-CD011)
¥2,000+税
デジパック4面(8Pブックレット、ライナーノーツ付き)

『Free Bird』/ “信州ジャズ”

美郷・信州を音で描く、新しい日本の音楽、“信州ジャズ”
「旅立ち」「春、空」をイメージした待望の新作を引っさげ、いま飛び立つ!
5年ぶりの3作目、豪華ミュージシャンの共演!

長野・安曇野に住み「信州の情景にこだわった音楽」を発信するピアニスト・伊佐津さゆりを中心とした、新しい日本の音楽 "信州ジャズ"。

信州の情景を色濃く投影したオリジナル曲と、長野ゆかりの唱歌を新感覚のジャズにアレンジしたデビューアルバム 『Field』、セカンドアルバム『Gift』は、各方面から大きな反響をいただきました。

待望のサードアルバムのテーマは、「旅立ち」「春、空」。大空を自由に飛ぶ鳥のように、新たな“信州ジャズ”ワールドがここに生まれました。

  • 本作3rd『Free Bird』から、名義が「伊佐津さゆり」→「信州ジャズ」に変わりました。“信州ジャズ”は、伊佐津さゆり(pf)と平井景(ds)を中心としたプロジェクトです。
  • ドラマー・作曲家の平井景が全面プロデュース。副プロデュースは、"女子ジャズ"ブームの火付け役、音楽ライター島田奈央子。
  • 長野ゆかりの唱歌「春が来た」“信州ジャズ”アレンジを含む、全7曲収録。
  • ピアノ、ドラムの他、サックス、チェロ&ギター、バンドネオン、ウッドベース、エレキベースの5人のミュージシャンが参加。曲ごとに様々な楽器編成で、サウンドを構築しています。
  • 秋には4作目を発売予定。「Free Bird」と併せて、一つの物語が完成します。
  • マスタリング・エンジニアは、小鐵 徹氏(JVCマスタリングセンター)を起用。

ご購入方法

1) レーベルのオンラインショップで購入する
ブライトサンズレコード社のオンラインショップでは、クレジットカード決済やコンビニ決済が利用できます。
→ブライトサンズレコードオンラインショップへ
2) 平井景・伊佐津さゆりが出演するライブ会場で購入する
もちろん、ご希望によりサインをお入れします。
3) 一般の店舗で購入する
アマゾン、タワーレコード、HMV、ツタヤなどでご購入いただけます。

参加ミュージシャン

  • 伊佐津さゆり (Piano)
  • 平井景 (Drums)
  • 太田剣 (Saxophones)
  • 伊藤ハルトシ (Cello,Guitar)
  • 啼鵬“ていほう” (Bandoneon)
  • 村上聖 (Electric Bass)
  • 山根幸洋 (Acoustic Bass)

Producer: 平井 景
Co-Producer,Liner-Notes: 島田奈央子
Mixing: 芹澤 薫樹
Mastering: 小鐡 徹
Recorded on October 31, November 1&13, December 21, 2018 in Tokyo


収録曲

  1. Sakura(→YouTubeビデオ
  2. 春が来た
  3. 太陽の恵み
  4. Water Gate
  5. Gift (full version)
  6. Free Bird
  7. 山岳幻想曲 ~piano solo~

All music written by Sayuri Isatsu, except "Haru-ga-Kita" by Teiichi Okano


ライナーノーツ

by 島田奈央子(音楽ライター)

“信州ジャズ”というコンセプトの音楽活動を始めて、8年が経とうとしている。

2011年、それまで書き溜めていたピアニスト伊佐津さゆりのオリジナル曲を中心に、長野ゆかりの唱歌を独自にアレンジしたものを加え、“信州ジャズ”というネーミングを全面に打ち出し、1st『Field』をリリースした。ある雑誌の取材で、今でも深く心に残っていることがある。音楽ライターが質問した。「これは、ジャズなの?」と。取材に同行した私も、あまりにストレートな質問に、何て答えるのだろう?と息を呑んだ。確かに、一般的にいうスウィング基調のストレート・ア・ヘッドなジャズではないし、アドリブ多めのインタープレイを聴かせる音楽というわけでもない。すると、“信州ジャズ”プロデューサーでドラマーの平井景が、さらりと答えた。「ジャズではなく、僕らがやりたいのは“信州ジャズ”という新しいジャンルなんです」と。伊佐津さゆりも隣で深くうなずいた。私もその言葉に「これまでにない、新しい日本の音楽が生まれるのだ」と心の中で深くうなずいた。

平井景が“信州ジャズ”をプロデュースするにあたり、とことんこだわっているのは、心に残る美しいメロディ、そして情景を描くようなサウンドと空気感。さらに『Field』、2nd『Gift』にも通じる、素朴さと洗練されたお洒落なアレンジの共存だ。しかし、静かで大人しいだけではない。実際に“信州ジャズ”のライブをご覧になった方なら、熱くてダイナミックな演奏も、彼らの魅力である事をご存知だろう。各々のミュージシャンの個性も、存分に味わえるように考えられているのだ。

さて、新作の話に入ろう。前作『Gift』から、なんと5年ぶりのリリースである。この間にも作曲を続け、ライブを重ね、常に気持ちは新作に向かっていた。しかし、“信州ジャズ”に愛情を注いでくれた最大の理解者、レコーディング・エンジニアの赤川新一氏がー昨年(2017年)に体調を崩し、その半年後にこの世を去ってしまったのだ。平井と伊佐津の心にぽっかりと穴が開き、アルバム制作も一旦頓挫しかけた。しかし、赤川氏の思いを胸に前を向いて進もうと決めてからの活動には、目を見張るものがあった。まずは、サウンドの方向性を変える事から始めた。楽器編成が変わる事で、それまでとは異なるイメージの新曲も生まれ、かすかに光が見えてきた。メロディを研ぎ澄ますためには、何度も何度も二人のやり取りが続く。そして、やっとの思いでアルバムの核となる新曲がいくつか完成し、遂にレコーディングに踏み切ることになる。その鍵となる一曲が、本作のオープニングを飾る「Sakura」。「春の新しい出会い」と「旅立ち」を表す、まさに今の“信州ジャズ”の思いを形にした楽曲である。そして、タイトル曲「Free Bird」を、この「旅立ち」をテーマにしたアルバムに収録するのもグッドタイミングだ。他の収録曲も、ライブを重ね研ぎ澄まされ、アルバム用にブラッシュアップされた曲たち。どれも、生き生きとした魅力溢れる曲ばかりだ。

今回も素晴らしいミュージシャンが参加している。哀愁あるソプラノサックスを奏でるのは、太田剣。歌心のあるソロも聴きどころである。伊藤ハルトシのチェロとギターの音色は、サウンドをとてもリッチなものにしている。味のある、躍動感のある音色、啼鵬(ていほう)のバンドネオンも楽曲に華を添えている。また、エレキベースに村上聖、ウッドベースに山根幸洋が、曲によって交代で参加している。このダブルベースの、それぞれの魅力も味わってほしい。このバンドの鍵である平井景の、情景を感じさせるドラミングも冴えわたっている。そんな豪華なサウンドの中で、まるで"Free Bird"のように心地良く羽ばたいているのは、伊佐津さゆりのピアノ。まさに幸福感に満ち溢れている。

最後にお伝えすべき事がある。実は新たなもう一作品を、それほど間を置かずにリリースすることになっている。本作と2枚合わせて一つの物語になるのだ。次回作もぜひ楽しみにしていて欲しい。


収録曲「Sakura」